勧進帳 その弐

 

あいやしばらく、あわてて事を仕損ずな。ここな強力め、何とて通りおらぬぞ・・・富樫は、強力が判官殿に似ていると云う者が居たので留め申したと。
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なに判官殿に似たる強力め、一期の思い出な。ええ 腹立ちや。日高くは能登の国まで越そうずると思えるに、わずかな笈ひとつ背負うて後に下ればこそ人も怪しむれ。
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総じてこのほどより、ややもすれば判官殿よと怪しめらるるは、おのれが仕業のつたなき故なり。思えばにっくし。憎し、憎し。いで物見せん・・・
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金剛杖をおっ取って散々に打擲す・・・通れ
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通れとこそはののしりぬ。いか様に陳ずるとも通すこと。まかりならぬ・・・
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かたがたは何ゆえにかほど賎しき強力を、太刀刀を抜き給ふは、 目垂れ顔の振舞、臆病の至りかと、みな山伏は打刀抜きかけて、 勇みかかれる有様は、いかなる天魔鬼神も恐れつびょうぞ見えにける。
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おお、疑念晴らし打ち殺し、見せ申さん
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はやまりたもうな。番卒どもがよしなきひが目より、判官殿にもなき人を、疑えばこそ、かく折檻もし給うなれ。今は疑い晴れ申した。とくとくいざない通られよ・・・
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勧進帳 その参へ続きます。

 


by ei5184 | 2019-05-15 04:57 | 長浜曳山祭
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