おわら風の盆 2012 天満町 桐谷名人

 

八尾に名人と呼ばれた唄い手に、山田弘三、乗山百合子、森井正太郎、村杉和彦、桐谷正治、山崎寛がいました。殆どが故人となりましたが、天満町の桐谷正治さんはお元気で現役の名人として、今回風の盆でお会いする事が叶いました。天満町のコクボ(川窪)おわらと呼ばれる唄い方は、上句の途中にコラショットと囃子を入れて音程を下げて力強く唄います。高音から唄うのびのあるお声は今日も健在でした。そして何よりも嬉しい事に桐谷様のご子息、ご令嬢がその後を継いで唄われています。ここにおわらの楽しみが又一つ増えてしまいました。
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梅干の種じゃからとて いやしましゃんすな 昔は花よ  うぐいす止めて鳴かした おわら こともある
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2010年8月に東町「おわら資料館」でおわらを語る座談会があり、その中の一部を引用します。桐谷さんは天満町で生れ中学卒業と同時に上新町の大工さんに弟子入りされます。6年間奉公した後更に1年間のお礼奉公をされました。昭和25,26年から31,32年頃のお話です。その頃風の盆になると三味線の大西さん(上新町)と一緒に東町・諏訪町等の通りを三味線一丁、唄一人で三日三晩過ごされたそうです。6年間大西さんと一緒に回ったことで、 おわらとはこういうもんだ、唄とはこういうもんだということがわかった気がしたともお話されています。桐谷さんの親方もよくおわらを唄っていて、職人仲間で仕事が終わると「おい、今日はやらんか」と言って集まって唄ったり、踊ったりしていたそうです。「ざわざわしていると気分がのらないけれど、あの時唄はいいなあと思った」と述懐されてもいます。今、目の前で唄われている方がその人です。1936年のお生まれです。

 

 

掲載にあたりご令嬢にご了解を頂いた処、村杉和彦さん(諏訪町)がご健在、山崎寛さん(西町)は残念にも今年の風の盆前に亡くなられたと教えて頂きました。また桐谷正治さんは鏡町の三味線の名人、長谷川昭悦さん(故人)とはご親交が深かったそうです。

 

 

2016年4月22日 まことに残念ながらご逝去されました。 享年80歳です。 ここに謹んでお悔やみ申し上げます。 2016年4月24日 追記。   合掌

 


by ei5184 | 2014-03-27 04:55 | おわら風の盆-2012 | Comments(2)
Commented by みつまめ at 2014-03-27 19:03 x
つい華やかな踊り手さんに目が向いてしまいますが、こういう縁の下の力持ちがいなければ成り立たないんだなぁと強く感じました。
今は情報社会で娯楽が沢山ありますが、昔はお祭りって一年で一番の楽しみでしたよね!
仕事が終わったらちょっと三味線爪弾いてなんて、とても素敵な光景ですね。
きっとおわらに参加される方は現代でもみんな一年を通して練習し楽しみにしていらっしゃるのでしょう!
まだまだ実際に観たいものが沢山、新幹線開通までに体力つけておかなくちゃ!
Commented by ei5184 at 2014-03-27 19:21
みつまめさん、聴くところによりますと、一日だけ休むともう来年の準備だとか?
全国各地で共通かも知れませんが、お祭り好きの国民性!
それを追っかけている私です(笑)

この桐谷名人の生唄をお聴きして、風の盆の奥深さを再認識しました!
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